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2024.10.07
2024.10.07
【写真レポ】「学校の先生が生徒に悩みを告白する?」金蘭千里学園MEdit授業開催
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残暑が厳しい9月8日、大阪の金蘭千里学園でMEdit授業を開催してきました!今年は、MEdit Lab学生部の医学部2年生の4名も参加し賑やかな大阪出張となりました。前夜祭に串揚げ屋に行き、次々と運ばれる様々な揚げたての串をたくさんのおしゃべりとともに楽しんだ私たちMEditメンバー。当日のMEdit授業も丸一日、中学生と高校生の二部制で内容てんこ盛りとなりましたので、今回は【写真レポ】と称して、たくさんの写真に文章をちょっと混ぜ混ぜしてレポートします。

■中学生の部「バナナの病理診断」

中学生の部には45名ほどの中学生が集まってくれました。内容は今年度のテーマ「バナナの病理診断」です。

▲午前の中学生の部で配られた資料。色とりどり。

▲バナナの病理診断ワーク前のミニレクチャーを真剣に聞く中学生

▲素敵なアングルで写真を撮ってくれたのは医学部2年の木村くん。写真が趣味で前日は海遊館でお魚さんたちをたくさん撮ってきたのだとか

▲いよいよバナオーマの時間です。バナナを片手に話をはじめる病理医しんしん

▲バナオーマタイム! 学生部メンバーはおそろいのMEdit Labスクラブを着て参加です!

▲自分のバナナの成熟度合いをなんとか言葉にしてみんなで協力してバナナカードを成熟度順に並べます

このあと、バナナを未熟・適熟・過熟に分ける診断基準をグループで考えてくれましたが、初めて、「色相」という色味を図る尺度を活用した診断基準を編み出してくれた生徒さんが登場しました!

バナナの診断基準:色相「未熟: 〜61, 適熟: 62〜63,  過熟: 63〜」

このように、歴代最高にシンプルなバナナの診断基準です。色の数値基準のみに頼る潔さ。おしゃべり病理医は、しばし、おしゃべりを忘れるほど感心しました。果物コーナーに色相計が設置されたりして。

ワークの後は、順天堂大学の学校案内やMEdit医学部生との交流会を行って、午前の部はおしまいに。

MEditメンバーは、金蘭千里学園の宮脇先生のシュークリームの差し入れで英気を養い、午後の授業へ!高校生の部のワークはちょっとわくわくどきどきの内容です。

■高校生の部「先生のお悩み相談をカルテに書く」

午後の高校生の部は、16名の女子生徒さんが参加してくださいました。みなさん、医学部志望の様子です。午後のテーマは「医師の国語力」について。患者さんのココロやカラダを読むための問診とその内容を書くためのカルテ記載法、医師の読み書き術を学びます。今日は、お悩みを抱える患者さんとして5名の先生方が協力してくださいました。いったいどんなお悩みをお持ちなのでしょう。

▲実は医学部2年生もカルテの記載法や問診の仕方を学ぶのはこれから。午後の部はかなり集中しておしゃべり病理医のプチレクチャーを聴いている様子(睡魔と戦っているだけなのか?)

▲お悩みその1「女心がわかりません」…奥さんや娘さんが怒り出す具体的エピソードを聞き出すドクターズ

▲お悩みその2「ひとにプレゼントを選ぶのが苦手です」…苦手意識を持った過去のトラウマを聞き出すドクターズ

▲お悩みその3「人見知りで、初対面の人が苦手です」…ちょっとお酒を飲んでから話しかけてみるのは?とアドバイスするドクターズ

病理医しんしんがチューター役を務めたグループ3のカルテがこちら。

S:会ったことない人と話すと、塩対応になる。年上とうまく話せない。立場や共通の話題があれば話せる。
O:笑顔やった。みんなの目を見てくれた。
A:(評価)共通の話題が合ったら話せる。共通の話題が少ない。仲良くなろうと思ったら相手にしかはなせない。話せないモードに入った時は、悪印象になる。無理をしてその場にいる。
  (病名)カラオケ最初に歌えない病/最初にガードをはっちゃう病/しょっぱい病/脈なしやと思われる病
P:共通の話題を、事前に探しておく。最初に一声かけておく。場によったら、お酒を適度にのむ。とりあえず目を合わせる。無理をしてまで、付き合う必要はない。

▲お悩みその4「熱意が生徒に伝わりません」…「生徒が提出物を忘れる」というところで特に語気が強まったと鋭く心理分析するドクターズ

▲お悩みその5「筋トレをすぐさぼってしまう」…とにかくお悩みをどんどん話させ、患者さん自身で解決策を見つけるまでつきあう、という凄腕のカウンセリング力を見せるドクターズ

それぞれの診察室では、ドクターズたちがとても親身になって悩み深き患者さんの訴えに耳を傾けます。ドクターズは、カルテの型「SOAP」に則って、患者さんのお悩みを要約しながら記載していきます。SOAPの「A:Assessment(評価)」のところでは、それぞれのドクターが先生のお悩みに「病名」をつけ、「P:Plan(計画)に、先生のお悩み相談の解決法についてアドバイスを書き、問診ワークは終了。このあと、各グループにチューター役として入っていた、MEdit学生部4名+病理医しんしんが、各診察室の様子をまとめて発表しました。

ふだん、生徒さんの相談に乗ることの多い先生方は、逆に生徒さんにお悩みを聞いてもらって、とっても嬉しそう。生徒さんもいつもの先生とは異なる一面を垣間見て、楽しそうにワークを行っているのが印象的でした。また、問診ワークを通して、いかに「問いを立てる」ことが難しいか、また、問いが、コミュニケーションを円滑にしたり、自分自身の思考を進めてくれるということに気づいてくれた様子で何よりでした。

授業の最後は、高校生の質問に答えるMEdit学生部。中学生よりもさらに質問は切実な雰囲気が漂います。

授業がお開きになった後も、受験勉強の方法、大学生活の様子、病理医の仕事について等々、様々な質問をMEditメンバーに投げかけてくれる熱心な金蘭千里学園の生徒さんでした。いつか、金蘭千里学園の生徒さんがMEditメンバーの一員となってくれたら楽しいだろうなぁと思いました。

最後にMEditメンバー+金蘭千里学園の宮脇先生とともにパチリ。

また、来年お会いしましょう!

参考URL:金蘭千里学園の教頭先生が書いてくださった記事もご覧ください♪↓↓

金蘭千里中学校ブログ: バナナを診断? 医療を体験! MEdit授業 (kinransenri.blogspot.com)