ほっちの救急箱 COLUMN
はじめまして。救急医の發知佑太と申します。おそらく読み方がわからないでしょう。發知は「ほっち」と読みます。初対面の方には99%聞き取ってもらえないため、「ホッチキスのほっちです」と自己紹介をしています。埼玉で生まれ育ち、中高大と埼玉から東京まで電車通学をしていました。現在も埼玉に住みながら東京まで通勤している生粋の埼玉県人です。
さて、現在私は救急医として病院で働いています。みなさんが“救急”と聞いてすぐに思いつくのは『コード・ブルー』や『TOKYO MER』といったドラマかもしれません。救急車で運ばれてきた重症患者をカッコよく助ける、事故現場で倒れている患者のもとまで飛んでいって処置をする、そんなシーンを見たことがあるのではないでしょうか。現実には山Pやガッキーはいないですし、ドラマのなかで大げさに描かれている部分もありますが、イメージとしてはほぼ正解です。
しかし、残念ながらドラマでは描かれていない部分があります。それは救急医が重症な患者さんの数よりもずーっとたくさんの軽症な患者さんの診療をしているという事実です。その中には頭をぶつけてしまったお子さん、虫に刺された若者、鼻血が止まらない中高年、血圧が高いのが心配な高齢者など、老若男女の患者さんがいて、その訴えは十人十色です。診察や検査をして薬を出すこともありますが、時にはお話を聞いて説明をしてあげるだけで表情が晴れやかになって帰っていく患者さんもいます。派手さはないのでドラマにしても視聴率は取れないかもしれませんが、いろいろな訴えを持った患者さんを診察できることが救急の面白さの1つです。
この連載ではそんな様々な問題を抱えた患者さんと出会う救急医としての立場から、知っているとほんの少しだけ日常生活で役に立ちそうな、救急っぽい医学知識をみなさんにお伝えしたいと思っています。
しばしの間、お付き合いいただければ嬉しいです。これからよろしくお願いします!
投稿者プロフィール
- 分析力と論理的思考力に優れる頭脳派救急医。しんしんの同級生で夫である。リーダーシップがある兄貴気質で研修医時代は「レジ代表」を務めみんなをまとめた(しんしんという内助の功があったのはたしか)。
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