医学生の就職活動については、以前、連載コラム「おでかけしんしん診療すごろく」の中で、ご紹介したことがありました。婚活を連想させるような「マッチング」という方法で、日本全国の医学生の就職先が一斉にコンピュータで自動的に決まるというすごいシステムが採用されているのでした。
◆医学生と病院側の両想いは成立するか!?
マッチング方式ですから、医学生と研修病院がお見合いするような形です。医学生は、自分が研修を受けたい病院を第一志望から順々に登録し、病院側は病院側で、この医学生を採用したい!という思う順に序列をつけていきます。そして、医学生と病院側が両想いになれば、マッチング成立!ということになります。
多くの医学生は母校の附属病院に就職を希望することが多いですが、一定数は大学病院を離れ、一般病院や公立病院での研修を希望します。日本全国からやる気があって優秀な医学生が集まることで有名な病院も大学病院以外の方が多いくらいで、医学生は早い段階から病院見学に出向いたり、説明会に参加したりしながらアピールをしてなんとか採用してもらうように努力します。
しんしんとおしゃべり病理医が勤務する順天堂大学練馬病院は、順天堂大学の附属病院の一つですが、研修医の教育には定評があり、順天堂大学以外の医学生が全国から集まる人気の研修病院です。とはいえ、私たち指導医としては、やはり練馬病院の教育方針、診療方針などを深く理解して、やる気に満ち溢れた医学生にひとりでも多く来てもらいたい。ですので、これまでも様々な広報活動を行ってきました。
◆唯一無二のリクルートパンフレットを作りたい!
そんな中、おしゃべり病理医として不満だったのが、リクルートパンフレットでした。これは、練馬病院に限らずで、どこの病院のパンフレットも似たり寄ったりで、かっこいいイメージの写真を多用して、キャッチーな言葉が散りばめられた薄い内容で、病院名だけ変えれば他にはなんの違いのない、形ばかりのものが多い気がしたのです。
そこで…、MEdit Labチームが動きました。コンセプトは、就職してからもずっと使えるパンフレット。ゴミ箱に直行しないパンフレット。医学生が知りたいことと練馬病院が医学生に知ってもらいたいことがぎゅぎゅっとつまった読み応えのあるパンフレット。
練馬病院のモットーは、「患者さんも職員も笑顔になれる病院」。
患者さんだけでなく職員も笑顔になれるということが並列で謳われている病院はあまりないのではないかと思いますが、スタッフがいきいきと働く場は、絶対に良い仕事ができる職場。病院も例外ではありません。
そして、そのモットーを体現するためのキャッチコピーは、「TEAM NERIMA」。たまたま院長の浦尾正彦先生と、臨床研修センター長の杉田学先生は、ラグビー部の先輩後輩で、TEAM NERIMAらしさが溢れるリーダーです。
One for all, all for one.
ラグビーのチームプレイの精神に則って、練馬病院も一丸となって良い診療をしようというメッセージがガツンと前面に出た “レジデントガイド” を作成しました!
MEdit Labメンバーが手間暇かけて作成した渾身のパンフレット。みなさんもこちらから、ぜひご覧くださいね!
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投稿者プロフィール

- 趣味は読み書き全般、特技はノートづくりと図解。一応、元バレリーナでおしゃべり(おえかき)病理医。モットーはちゃっかり・ついで・おせっかい。エンジニアの夫、医大生の息子、高校生の娘、超天然の母(じゅんちゃん)、そしてまるちゃん(三歳♂・ビション・フリーゼ)の5人+1匹暮らし。
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