お知らせ
お知らせ NEWS
2025.10.16
2025.10.16
知らなければ目指せない。知ることが第一歩【金蘭千里MEdit授業】
SHARE

大阪の金蘭千里中学・高等学校にお邪魔してきました。

今回のMEdit授業、今年度(いやMEdit授業史上か?)最多の75名の中高生が参加。大会議室が生徒さんでぎゅうぎゅうになる様子を見ながら、おしゃべり病理医はちょっと不安でした。なぜなら、相棒しんしんがいないから。所用でしんしんはどうしても参加できなかったため、いつもはコンビでMEdit授業を開催していますが、今回は、ピン。「こんなに大勢の生徒さんが集まる、MEdit授業、しんしんがいなくて大丈夫かしら?」

▲大きな部屋が生徒さんでぎゅうぎゅうに

大丈夫。今回は強力な助っ人がいたのでした。MEdit Labの連載コラム「言語聴覚士 コトバト通信」でおなじみの竹岩直子さんやナイスガイズ医学生の木村くんや林くん、さらに、金蘭千里の先生方もたくさん参加してくださっており、勇気百倍(最近、はやりのアンパンマン風に)。

▲医学生ふたりと言語聴覚士の竹岩さんとおしゃべり病理医

たくさんのサポートのおかげもあって、とても楽しく授業を行うことができました。

以下、大勢の生徒さんに医学生や先生方が加わり、なんと10病院のグループで“Best of Hospital”の称号を目指して「ENT!」に取り組んだ授業の様子をご覧ください!

▲いつもの柔和な雰囲気を漂わせる医学部3年、木村くんが入ったグループ、なごやかな感じ

▲生徒さんのみのチームだけれどとっても元気!

▲古典の先生が入ったラッキーなグループ

▲生徒さんのみだけれどとっても元気なグループ(16人の患者さんすべてをいち早く退院させるという偉業を成し遂げ、ベスト・オブ・ホスピタルに輝いた!)

▲言語聴覚士、竹岩さんが加わったグループ(なんだかおっとり)

▲面倒見の良さに定評のある医学部2年の林くんが加わったグループ(みんな林兄さんを頼っている様子)

▲生徒さんの肩越しからゲームを覗く

▲言語聴覚士の仕事について説明する竹岩直子さん。実は金蘭千里のOGなのです!

▲生徒さんの様々な質問に答える医学生ふたり

あっという間の2時間でした。

◆教頭、川野先生と生徒さんの声

MEdit授業の最後に、教頭の川野貴志先生がMEdit授業を総括してくださいました。

「授業に参加して再認識したのは、知らないことは目指せないということです」

そう!そうそう!「ENT!」は、医療現場の様々な職種について出会っていただくことをいちばん大切にしています。高校生がこのゲームで遊びながら学ぶ過程において、まずは様々な医療職種を知ってもらうことは生徒さんの進路選択にもとても貴重な体験になるのではないかと思っていました。

本当は、臨床検査技師の仕事の方が自分の興味関心と近いはずだったのに、その職種を知らなかったから、薬学部を目指した、とか、看護学部を目指した、という方もおられるのではないかと思っていたのです。大学に入って、授業や実習に興味関心を持って臨めるようになるよう、そして、将来的にその職種に誇りと自信を持って長くキャリアを継続してもらうには、もっと中高生時代にいろんなキャリアを知っておくことは、医学系分野に限らず重要な気がします(令和版の『13歳のためのハローワーク』がほしいと思う)。

川野先生は、同時にこんなお話もしてくださいました。

「一方で、人生は色々あります。思いがけないことがきっかけとなって、道が開けることも。だから、将来の道はこれしかない、と、思いすぎる必要もありません。大事なのはいろんな経験を自分に取り込んで将来の参考にしていく柔軟性です」

川野先生、いいこと言うなぁ~。

そうなのです。私もよく医学生や研修医のキャリア相談に乗ることがありますが、真面目な方ほど、だいぶ先まで計画をぎちぎちに立てすぎているよな、ということはよく感じています。

「1年後、どうなっているかなんてホントによくわからないから、今、自分がいちばんやりたいと思うこと、関心を持てることに没頭すれば自ずと道が開けてくると思うよ。何をやるべきか、じゃなくて、何をやりたいかで決めればいいと思う」

そのように背中を押すことにしています。日常の中で偶然出会った人物や出来事で、大きく人生が変わることもありますからね。

MEdit Labも、たくさんの偶然を大切にして活動していきたいなと思います!

▲授業を担当してくださったみなさんでパチリ。おしゃべり病理医の左が教頭、川野先生

金蘭千里の先生方、本当にありがとうございました。毎年、多くの先生方がMEdit授業に関心を持って参加してくださり、毎回、充実した時間になるのは先生方のおかげです。金蘭千里の生徒さんは、幸せだな!と思います。

参考URL:高大連携|順天堂大学