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文系ウメ子ちゃんねる COLUMN
2025.09.04
2025.09.04
さらにアタマを柔らかく!MEdit LabのWEBワークが進化しました
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ただいま、MEdit Labワークショップ「医学をみんなでゲームする」が進行中です。今年のワークショップも、実際に順天堂大学キャンパスで行われたオープニングイベント以外は、ご自宅から好きな時間に「WEBワーク」に答えるというスタイルです。

12のお題に答えるだけで、誰でも自然と医学ゲームが作れちゃうというMEdit Labの画期的なカリキュラム。

■最新お題、どこが変わった?

今年は、以下のようなお題が用意されています。「らしさ」ワーク、「連想シソーラス」ワーク、「たくさんの私」自己紹介ワークなど、ちょっと不思議な名前のお題が並んでいます。

実は、このカリキュラム、2024年度のお題をもとに、さらに取り組みやすいようにリニューアルしたのです。

■新旧お題の比較!今年のポイントは「連想力向上」。

何がどう変わったのでしょう? MEdit Lab初公開、おしゃべり病理医による手書きの赤入れをご覧ください。この赤入れも最終段階のものではないのですが、見てみると、とくに最初の4題に変更があったことがわかります。今年はとくに、自由な発想をするための「準備運動」を重視して、連想力をアップさせるお題を増やしてみました。大きな変更ポイントをを3つご紹介します。

変更ポイント1:さらに楽しく!アタマを柔らかに。

去年のWEBワークは、保健体育の教科書を読み、調べてもらうところからスタートしましたが、今年のQ1は「ゲームっぽいもの」を探すお題になりました。
参加者さんが作るのは、医学をテーマにしたシリアスゲーム。調べ学習がもちろん重要にはなってくるのですが、その勉強の効果をさらに高めるためには準備運動も必要。ということで、まずは「ゲームっぽいものって何だろう?」と考え、アタマを柔らかくしてもらうようにしました。最初のお題が変わったことで、より楽しく取り組みやすい内容になりました。(調べ学習は、Q3でしっかり取り組んでもらいます)

変更ポイント2:ゲームクリエイターの日課を新お題として追加

準備運動でアタマをほぐしたら、次は3分間で全集中。連想した言葉をとにかくたくさん書き出します。Q2「連想シソーラス」ワークは、今年追加されたもの。これはじつは、MEdit Labワークショップ2024に参加くださったプロのゲームクリエイター・米光一成さんの日課なんだとか。MEdit Lab代表のおしゃべり病理医・小倉先生が、米光さんの出版記念イベントに参加したときに体験したワークを参考にしています。

『人生が変わるゲームのつくりかた』(米光一成著、ちくまQブックス)にも、そのワークによく似た「自分マトリクスゲーム」が紹介されています。こちらは、5分で自分の関心のあることを44個書き出すというもの。つまり、1個6秒で書き出さないとゲームオーバー。やってみるとわかりますが、考えている時間がありません。「考えない」というのがポイントなんです。

人間というものは、ふだん、なかなか自由な発想ができません。「こんなこと書いていいのかな」「こんなことは恥ずかしいかも」といった無意識の自己検閲によって、思考は縮こまっています。ところが、脳みそが追いつかないくらいのハイスピードで言葉を出していくと、あら不思議。自分でも思ってもみなかったアイデアに出会えるのです。

変更ポイント3:「私」までもさらに多様に見るために

Q1、Q2と、連想的で伸びやかなアタマの使い方に慣れてきたところで登場するのが、Q5「たくさんの私」自己紹介ワークです。こちらは昨年度にはなかったお題。なんと、2023年の最初のワークのリバイバルなんです。

お題の内容は、こちらの記事をご覧ください。「私は、ドーナツをたくさん食べる夢を見たい60兆個の細胞です」「私は、子育てに憧れる元受精卵です。」といった具合に、いつもの「私」をちょっと違う角度から紹介してみるというもの。

そうです、このお題も、Q1やQ2と同じ意図で追加されたお題。ふだんのロジックを離れて、もっともっと多様なものの見方を自分に対しても適用してもらうことを目指して復活させました。

……という具合に、語りだすとキリがないのですが、大きな変更ポイントを3つご紹介しました。

■自由な発想を生むのは、「センス」ではなくて「方法」

人はよく、「自分はアタマが硬いから」とか「アイデア出すの苦手で……」など、悩みます。自分にはセンスがない、と思い込んでしまいます。

でも、この悩み、たとえば「5分間で集中して45個の言葉を書き出す」とか「いろんな角度から、10以上の自己紹介してみる」といった方法さえ掴めば、かるがると突破できちゃうものなんです。

MEdit Labは、医学(Medicine)を学ぶコミュニティです。そして、同時に編集(Edit)という自由な発想を生む方法も体験してもらう場です。12のお題に取り組むだけで、アイデア出しの方法から学校での勉強の仕方までさまざまなところで使えるヒントが手に入るのです。

投稿者プロフィール

梅澤奈央
梅澤奈央
聞き上手、見立て上手、そして何より書き上手。艶があるのにキレがある文体編集力と対話力で、多くのプロジェクトで人気なライター。おしゃべり病理医に負けない“おせっかい”気質で、MEdit記者兼編集コーチに就任。あんこやりんご、窯焼きピザがあれば頑張れる。家族は、猫のふみさんとふたりの外科医。