文系ウメ子ちゃんねる
文系ウメ子ちゃんねる COLUMN
2024.06.17
2024.06.17
【事例紹介】実際、どんなゲームを作るんですか?
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■ワークショップでは、どんなゲームを作るんですか?

「医学をみんなでゲームする」というワークショップの申込みが始まっています。はやくも、高校生から保護者のみなさま、医療従事者から一般の社会人まで、ぞくぞくとお申し込みをいただいています。

お知らせを見て、気になった人も多いでしょう。ポスターには「医学を学びながらボードゲームを作る」と書かれているけれど、実際にどんなゲームを作るんだろう?と。今日はそんな疑問にお応えします。

 

■オセロ×カードゲーム!
既存ゲームをかけあわせて新作医学ゲームに

こちらの写真、2023年度のワークショップ「医学をみんなでゲームする」の最終回のひとコマです。黒いジャケット姿は、文筆家でゲームプランナーの山本貴光先生。テーブルには参加者のみなさん。視線の先にあるのは……

じゃん!ワークショップで作り上げた、こちらのゲームなんです。これは、オセロとカードゲームを融合した新たな作品。

手術室では「清潔・不潔」の境界がはっきりしていることを知った、ゲームプランナーのピーチさん。そこで、清潔・不潔の概念をオセロの白黒と重ね合わせて新作ゲームを生み出しました。

ワークショップでは、自分が気になる医学テーマを見つけるために「五臓の湯」というワークシートを使ったり、既存のゲームをアレンジするのに使える編集術「ルル3条」などを学びます。医学やゲームに詳しくなくても、医学ゲームが作れるようカリキュラムが組まれているからご安心を。

 

■トランプの「神経衰弱」をアレンジすると

ほかにもあります、こんなゲーム。こちらは、トランプの神経衰弱のルールを借りたゲーム。カラフルなカードには、それぞれ医療従事者の名前や仕事内容が書かれています。遊びながら、たくさんの医療従事者の役割を自然と覚えられる作品です。

 

■トランプのババ抜きを応用すれば

動画教材のなかで、山本先生がキカクショを添削してくださったのがこちらのゲーム「Stress Fighting」です。ストレス要因とその対処法の2種類のカードをあわせて、手札から取って捨てていくという爽快感のあるゲーム。

■テスト対策にも、日常生活にも!

ほかにも、医学部生たちに緊張が走った「病名いくつ言えるかな?」なんてゲームも登場しました。こちらはドクターによる診察をゲーム化したもので、なかなかの医療知識が問われます。(制作は高校生! しっかりと医学の知識を学んでくれました)。

分厚い医学書を参照しながら遊ぶゲームもあれば、

SAS(睡眠時無呼吸症候群)についてみっちり調べたスゴロクも。

イラストが可愛い、ダイエットゲームまで!

 

■ゲームをつくると学びが深まる!

参加者たちのほとんどは高校生。医学知識がゼロの状態から、調べ学習を通してゲームづくりに取り組みました。「ゲームを作る」 という目的があるからこそ、自分の興味ある分野を深く掘り下げることができる。ゲームのルールを組み立てるプロセスのなかで、その分野を体系的に理解することができる。ゲームづくりの効能は、計り知れないものがあります。

ゲームや医学にすこしでも興味がある方は、ぜひ7月20日のオープニングイベントへお越しください。ワークショップの内容についても、イベントにてお話しいたします。

 

 

■関連記事

MEdit Lab主宰・おしゃべり病理医小倉加奈子先生によるこちらの記事もぜひ。「ゲームって、子どもっぽくありません?」というコメントを受けて、おしゃべり病理医は何を考えたのでしょう。

なぜ「医学をゲームする」なのか?

投稿者プロフィール

梅澤奈央
梅澤奈央
聞き上手、見立て上手、そして何より書き上手。艶があるのにキレがある文体編集力と対話力で、多くのプロジェクトで人気なライター。おしゃべり病理医に負けない“おせっかい”気質で、MEdit記者兼編集コーチに就任。あんこやりんご、窯焼きピザがあれば頑張れる。家族は、猫のふみさんとふたりの外科医。