中高生のみなさんはもしかしたら、2学期の期末試験真っ最中かもしれませんね! 突然ですが、歴史って好きですか? 中高時代の私は、興味がないわけではないのに苦手意識があったように思います。特に世界史の授業では、色々な国や地域の歴史が頭の中でごちゃまぜになり、つながりがよくわからず苦労しました。
歴史を見るには、二つの視点が必要なんです。縦と横の視点です。縦は時系列に沿った「通時的」な見方で、横は同じ時を切り取る「共時的」な見方です。
歴史の授業では、通時的な視点で解説されることが多いですが、ふだん私たちは、ほとんど共時的な感覚をもって生活していますから、その見方の違いを理解して歴史を勉強していかないと、なかなか得意になれません。イギリスの歴史を勉強したあとにいきなり、中国の歴史に入る、というような学校の授業の組み立てにも問題があるのかもしれませんね。
でも中高時代にテストで良い点が取れなかったからといって歴史の勉強から離れてしまうのはあまりにもったいない。歴史の勉強法をいったんマスターしてしまえば、世の中の色々な情報を見る力がぐーんとついてくるからです!
例えば、ロシアのウクライナ侵攻の問題も、単に「プーチンやばい」で終わっては物事の本質が見えません。EU、イスラムそして中国など、周辺国の思想、宗教、政治などの問題も間接的に影響しています。歴史の縦糸と横糸を結ぶ線をしっかり追うことができれば、問題解決の糸口が見えてきます。
ところで、MEdit Lab歴史年表、見ていただけましたか?(まだの方はこちらを~♪)
MEdit Labの歴史年表は、左側に順天堂の歴史、右側にアメリカのSTEM教育の歴史が書かれていて、それ以外に世界の大きな出来事や科学的な事件、出来事も重ねられています。ふたつの通時的な視点を並べてみると、自然と共時的な見方もできて、横のつながりが見えてきます。
例えば、「順天堂は日本最古の西洋医学塾として誕生しているけど、アヘン戦争より前なんだな!」とか、「東京大学創設の年とDNAが発見された年っておんなじなんだ!」とか、そういった色々な出来事の関係性がパッとわかっちゃう。歴史を学ぶ上で、年表を眺めるっていちばんの近道なんじゃないかなと思います。私も学生の頃、エリザベス女王1世と織田信長がほぼ同い年、とか、知りたかったなぁ。そうしたら日本史と世界史もなんとなくつながって見えたと思います。
歴史以外でも、縦と横の視点を持って観察してみるという方法はあらゆる時に使えます。例えば、医師の診察においても、患者さんの不調の訴えを時系列に遡る視点(縦糸)と、今目の前の患者さんの身体の中で同時に起きている症状(横糸)の両方をとらえる視点が必要なんですよね。両方を確認しないと、正しい診断には行き着きません。それって歴史の学び方、見方と同じです。
MEdit歴史年表は、順天堂の歴史とアメリカのSTEM教育の歴史をさかのぼることで、MEdit Labの“今”がわかるようになっています。年表のあちこちに登場している私のイラストは、カーソルを近づけるとおしゃべりします。たまに、クイズを出していますので、チャレンジを!
投稿者プロフィール
- 趣味は読み書き全般、特技はノートづくりと図解。一応、元バレリーナでおしゃべり(おえかき)病理医。モットーはちゃっかり・ついで・おせっかい。エンジニアの夫、医大生の息子、高校生の娘、超天然の母(じゅんちゃん)、そしてまるちゃん(三歳♂・ビション・フリーゼ)の5人+1匹暮らし。
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