ドクターの出張といえば、たいがいは学会出張が多いのですが、北は札幌から南は福岡と、だいたい大都市の国際会議場や大きなホテルで数日間にわたって大々的に開催される学会に、年に数回は足を運んだものでした。そう、コロナ前までは。

ウィズコロナを経験してから、そういった学会もオンデマンドやZoom中継などのWeb配信を併設するようになった関係で、めっきり出張することが減ったという医師も少なくないはず。かくゆうおしゃべり病理医もそうです。

2023年9月10日、数年ぶりに大阪に行ってまいりました！学会参加、ではなく、大阪の進学校のひとつである金蘭千里学園にお邪魔してのMEdit出前授業が予定されていたのです。

前日からうきうきと大阪入りしたおしゃべり病理医。京セラドームでK-POPグループのコンサートが連日開催されていたせいなのか、とにかく大混雑の大阪は、土曜日ということもあってビジネスホテルも「ほんとにビジネスホテルか？」と思うくらい割高であり、こんなに割高だったら、話題のあそこに行こう！と星野リゾートの「OMO7大阪」に泊まってまいりました。

そのOMO7大阪、新大阪駅から御堂筋線でなんば駅を越えてさらに南下した通天閣近くのディープな大阪にありまして、ホテルを拠点に町の様子や串カツをはじめとした大阪っぽい食べ物をめいっぱい満喫してまいりました。

御堂筋線「動物園前」駅近く。路面電車が時折元気に走っている

実は、MEditメンバーである文系ウメ子ちゃんと、コトバト通信の言語聴覚士、竹岩直子さんは、大阪在住（おふたりは金蘭千里学園にほど近い、北摂の閑静な住宅街にお住まいです）。しかも竹岩さんは、金蘭千里の卒業生ということで、しんしんも加わったMEdit女子チーム４名で金蘭千里学園に伺ってまいりました。

緑の多い閑静な住宅街にある金蘭千里学園

今回は、MEdit史上初の80名を超える参加があり、そのため、午前に中学生、午後に高校生と二部制にし、それぞれブラインド・スケッチとMEditウイルスバトルに挑戦してもらいながら、病理医の仕事、病理診断のプロセスなどについてもご説明しました。実は、挑戦してもらったワークの内容と病理診断のプロセスは密接に関連していたりするのですが、その話はすごく大切なところなので、また別の機会にじっくりご説明したいと思っています。

午前も午後も、歓声をあげながらワークを楽しんでくれた生徒さんたち。病理医や言語聴覚士のお仕事についても興味を持ってくれた方も多くてうれしかったです。また、たくさん質問もしてくれました。素朴でかつ、それでいて本質をえぐるような質問もあり、こちらもそれになんとか応えようと考えていく過程の中で、いろいろなことに気づかされ、大変勉強になりました。

生徒さんには、「何を学ぶかということよりも、どう学ぶかの方が大事です。楽しく学び続けられる自分なりの方法を見つけられると良いですね」とお伝えしました。MEdit授業においても医学を別の科目やテーマと掛け合わせながら、無関係と思っていた情報同士の関係性に気づき、別のテーマの学びが医学の本質とつながっていることを理解してもらう仕掛けをいくつも作っています。MEdit授業を体験した後、毎日がちょっと違って見えたらいいなと思います。

金蘭千里のみなさん、また来年もお会いしましょう！ディープな大阪も再び満喫したいと思います。

午前の部のMEdit授業「イメージをマネージする」に参加してくれた中学生のみなさんと

午後の部のMEdit授業「MEditウイルスバトル」に参加してくれた高校生のみなさんと

■金蘭千里中学校・高等学校への出前授業レポートまとめ
▷出張レポ：ついに、MEditチーム大阪進出！【金蘭千里学園MEdit授業】
▷中学：医者の必須スキルを鍛える「お絵かきゲーム」って？【大阪・金蘭千里中学での出前授業】
▷高校：ゲームで学ぶ、コロナウイルスの弱点【大阪・金蘭千里高校での出張授業】