約1カ月半ぶりにMEditカフェが開催されました。今回も大いに盛り上がったカフェの内容をレポートします!
◆テーマは「発信!」
まずは来年度に向けて、どんな活動をしてみたいか、順天堂大学医学部のMEdit学生部メンバーで話し合いました。
「“発信すること”をテーマにするのはどうかな?」話し合いが佳境に向かう中、医学部3年生の林くんが提案しました。学生は授業を受けたり、ドクターが運営する勉強会や学会に参加したりと、受け身のことがどうしても多いから、むしろ社会に医学の面白さを発信していくことこそを目標にしたい。MEdit Labの本体も、ワークショップやMEdit授業の開催やコラムの配信など、「リベラルアーツとしての医学」というコンセプトを軸に、社会に医学のさまざまな見方を発信してきている。だから、MEdit学生部も、医学生だからこそできる何かを発信したい!他のメンバーも林くんの提案に深く共感した様子です。
林くん、ゆっきー、六笠ちゃん、志方くん、ふっくちゃん、和気あいあいのMEdit学生部メンバー
「医学生のあるあるを記事にしてみたい」「医学や医療をテーマにしたマンガを紹介したい」「人体の構造を知ることのできる塗り絵を配信したい」「ラジオをやってみたい」などなど、やりたいことが次々と湧き出てくる学生部のメンバー。1か月後にサンプルのお披露目会をやろうということで話し合いがまとまりました。
近いうちに、MEdit Labサイトに学生部ページができるかも…!楽しみです♪
◆バナナの病理診断、ついにゲームに!
後半は、病理医しんしんのお手製ゲームをテストプレイしました。ゲームの名は「banaoma」! バナナ(banana)と腫瘍を意味する接尾語「-oma」をあわせた造語で、中高生に大好評のMEdit授業のひとつ「バナナの病理診断」をヒントに考案されたカードゲームです。
病理医しんしんお手製のカードゲーム「banaoma」。バナナ色のパンダ柄がとっても愛らしいオシャレカード
授業の中の「バナナの病理診断」は、バナナの熟し具合を「未熟・適熟・過熟」の3段階に的確に分ける診断基準を考えてもらうワークですが、このbanaomaも、熟し具合をどれだけ客観的に表現できるかがキーとなります。加えて、“このバナナは、確実に腐っていて食べられないレベル”という境界「banaomaライン」をみんなで設定します。
しんしんのナビにしたがってゲーム開始。まずは、みんなで「banaomaライン」の協議。意外にこのラインがひとによって異なることも面白い発見でしたが、話し合いながら、「これ以上熟していたら、banaomaね!」と基準を設定します。
スーパーで買ったバナナの熟すプロセスを定点観測し、一日ごとに撮影していたらしい病理医しんしん。多忙なのにいつのまにそんなことを…
基準を設定してから、いよいよインディアン・ポーカーという遊びを参考にしてゲームを進めます。自分が引いたバナナの熟し具合を推測しながら、チョコレートを賭けていき、最適な熟し具合のカードのひとが場に出たチョコレートをすべてゲットできるというゲームをまずは試みました。自分のカードはいったいどのくらいの熟し具合なのか、この回は賭けるか、やめておくか、考えます。3回戦のゲームで勝敗を決めます。
みんなかわいいぞ。banaoma版 インディアン・ポーカー?賭けられたチョコレートが散乱するテーブル。初回はこの後、林くん(左上)がチョコレートをごっそり獲得。最終的にはゆっきー(左下)が勝利♪
初回で大量のチョコレートをゲットし、気が大きくなった林くんは、最後に大博打を試み、手持ちのチョコレートをすべて失い、それをごっそり1年生のゆっきーがゲット。棚ぼた的勝利ににんまりのゆっきーでした。しかし、この遊び方は、相手のバナナの熟し具合について「嘘を言う」という戦略で相手と駆け引きを楽しむために、病理診断の本来からやや外れるねという感想が出てきました。さぁ、どうしましょう?
「自分が持っているカードの熟し具合を言葉で説明して、みんなでカードを適切に並べていく協同ゲームはいかがですか」。それ、いい!実際の病理診断のプロセスにかなり近いかも! 六笠ちゃんがナイスアイディアを投入してくれて、一気に場が盛り上がります。
いざプレイしてみると、これが面白い。良性腫瘍にするか悪性腫瘍にするか極めて微妙なグレーゾーンの病変を病理診断するときのジレンマと似たような状況が生まれます。自分のバナナの熟し具合をなんとか客観的に表現しようとがんばりますが、相手の熟し具合を判断できず悩ましい状況に。結果的に、熟し具合の順番に並べることに失敗する回も多くありました。
必死で自分のバナナの熟し具合を説明する、おしゃべり病理医。真ん中はふっくちゃん、左はナイスアイディアを出してくれた六笠ちゃん
みんなで答え合わせ。見本と照らし合わせて確認。真ん中あたりの熟し具合は並べるのが至難の業。チョコレートを置いてある位置が“banaomaライン”
「これ、さらにブラッシュアップすればMEdit授業でも使えそう!」と、改善点もいくつか見つかり、大満足の病理医しんしんでした。
次回は、負けずに何かゲームを持ち寄らなくっちゃ! おしゃべり病理医は密かに闘志を燃やしています。4月末にはゲームマーケットへの遠足も盛り込まれた拡大版MEditカフェも予定。来年度からは、前回ゲームのワークショップに参加してくれた高校生にもお声をかけながら、MEditカフェをさらに充実させていきたいなと思っています!
乞うご期待!
投稿者プロフィール
- 趣味は読み書き全般、特技はノートづくりと図解。一応、元バレリーナでおしゃべり(おえかき)病理医。モットーはちゃっかり・ついで・おせっかい。エンジニアの夫、医大生の息子、高校生の娘、超天然の母(じゅんちゃん)、そしてまるちゃん(三歳♂・ビション・フリーゼ)の5人+1匹暮らし。
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