栄養学科では、「基礎栄養学」という授業があります。そこで、「中年太り」について、とっても興味深い話を聞いたので、みなさんにもおすそ分けしたいと思います!
▶たったの10キロカロリー超過が原因??
「中年太り」の原因として挙げられるのが、わずかなカロリー超過なのだそうです。では、「わずかな」カロリーオーバーとは具体的にどのようなことを指すのでしょうか?
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所の発表では、なんと…「20代以降、1日に必要な摂取カロリーよりも10kcal多く摂ることで20年後には体重が10kg増加する」という衝撃の事実が!
「たった10kcal…?そんなの誤差ではないの?」と思いましたが、理論的に計算するとそうなるようです。「国民健康・栄養調査」と呼ばれる日本人の生活習慣を把握する公的調査があるのですが、そのデータ内で20年後の体重増加量と相関があることが明らかになっています。(30代の時と比べると、50代で10kg体重が増加している方が多いようです…)ちょっとずつのカロリーオーバーの積み重ねが、中年太りを招くということなのです。
▶寝る前に夕食は摂ってはいけない??
「食事誘発性体熱産生(略DIT:以下DIT)」という言葉を耳にしたことはありますか?
簡単に言うと、食事を摂るだけで体内のエネルギー代謝が亢進することを指します。私たちは摂取カロリーをすべて吸収するとは限りません。ご飯を消化すること自体にもエネルギーが必要なのです。
国立栄養研で、就寝3時間前、就寝1時間前にそれぞれDITを測ってみるという研究がされました。すると、就寝3時間前にご飯を食べた場合の方がDITの値が高かったのです。就寝直前にご飯を食べると、1日の総消費エネルギー量が減ってしまうことにつながるのです。「20~30代の頃と食べる量は変わっていないのに…」それは、もしかしたら夕食を食べる時間が関係しているのかもしれません。
大人になると、夜遅くまで働いたり、飲み会があったり、今までの生活リズムの変化が崩れていく方も多いと思います。夜ご飯を食べてからすぐに寝てしまうこともありがちですが、早めに夕食をすますことは大事なようですよ!
▶「食べない」ことが解決方法ではありません!!
とても小さなカロリーの積み重ねや生活リズムの変化が、体重増加や体型変化につながるというお話をしてきましたが、ここで強くみなさんに伝えたいのはその事実ではありません。
「10kcal多く摂っているかもしれない」と不安になるかもしれません。それは一方で「ご飯をいつもより一口だけ減らしてみよう」「食後のチョコを1つだけ減らしてみよう」そんなちょっとした意識で10kcalは減らせることを意味します。
実際、体内で消費されているエネルギーを正確に計算できるわけではないので、食べる時間を気にしてみたり健康的な食べ物を選んでみたり、日ごろの生活で少しだけでも食事に対して意識を向けてみるのはどうでしょうか?
中年太りを話題にしてきましたが、実は、日本人女性の場合は、むしろ「痩せ」の方が社会問題になっています。
太りたくないからといって「気にしすぎて食べる量を極端に減らす」「過度なカロリー制限」をすることは必ずしも、「中年太り」が解消されたり「ダイエット」が成功したりするとは限りません。むしろ、リバウンドしてしまうことも考えられますし、身体に良いわけがありません。みなさんにはご飯を「楽しく」食べてほしいのです。
「綺麗なからだになりたい」「今のままではだめだ」と自分を磨こうとしていることはとても素敵なことで、大切なことです。ですから、いかに健康的に楽しく理想的なからだを手に入れるかを考えて、ストレスなく、美味しくご飯を食べていきましょう!
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投稿者プロフィール

- MEdit Labコラムについに女子大生登場!リラックマをこよなく愛する管理栄養士のたまごの必須アイテムは、食品成分表と電卓。美味しいご飯で世界を救うべく日々精進する覚悟でみなぎっている。好きな食べ物は、バナナ、チーズ、さつまいも、パンと黄色く素朴な食材。好きなアーティストはNiziU。