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文系ウメ子ちゃんねる COLUMN
2023.12.21
2023.12.21
【写真レポ】自作ゲームで盛り上がる!MEdit Lab第4回ワークショップ、開催しました
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クリスマス直前の12月16日、東京は汗ばむほどの暖かさになりました。この熱気、もしかしたらMEdit Labのワークショップから生まれたものだったかもしれません。

2023年6月から開催してきたMEdit Lab史上初のリアルワークショップは、全4回が無事に終了しました。最終回は、修了証あり、隠しステージあり、そして飛び入りのサンタさんあり?! 晴れやかに幕を閉じた、第4回ワークショップの模様を写真でお伝えします。

会場にはミニクリスマスツリーも登場。最終回の会場は、これまでとは違う講義室。窓からは、東京ドームシティのアトラクションが見えるという絶景のフロアです。



さあ、14時になりました。最初のご挨拶は、いつものとおりMEdit Lab主宰のおしゃべり病理医・小倉加奈子先生。画面に写っているのは、6月から参加者のみなさんが歩いてきた道のりです。「このワークショップ自体がゲームだったこと、覚えていますか」。小倉先生は問いかけます。

そう、このワークショップは、参加者のみなさんがMEdit isLandという架空の島を冒険していくことで、経験値を上げていくRPG仕立てになっていたのでした。ゲームを遊びながら、ゲームをつくる。みなさんは、ゲームをつくるために必要なシステム思考やルル3条、医学への関心の向け方などを一つひとつ身につけてきたのでした。今日集ったのは、鬱蒼とした難所「キカクの森」をくぐり抜けた勇者たち。

今日は、そんな勇者たちを称える時間をご用意しました。



キカクショを書き上げた26名の勇者には、その冒険の証として「修了証」が授与されます。数名ずつ、壇上へとお呼びして……

ゲームづくりで苦労したことを話していただいたり、

工夫したポイントをアピールしていただきました。この「病名いくつ言えるかな?」というゲームは、高校1年生HCさんによるもの。小倉先生が「医学部4年生で受験するCBTの準備にはうってつけのゲームです」と案内すれば、会場にいた医学部生数名が頭を抱える一幕も。

みなさんが作ったゲームは、このようなスライドでご案内。この日までに、半数近い方がゲームの「試作品」を作ってきてくれたのでした。

すごいでしょ? (SASとは、睡眠時無呼吸症候群のこと。Sleep Apnea Syndromeの略) キカクショを書き上げるだけでも大変なのに、多くの方が遊べるレベルまで試作品を作ってきてくれました。

その編集力を称えるべく、MEdit Labオリジナルの修了証を一人ひとりに手渡していきます。お渡しするのは、パンダの病理医しんしんこと發知詩織先生。

全4回、フルにゲスト出演してくださったのは、ゲーム作家で東工大教授の山本貴光先生。参加者のなかには、きっと「おもしろいゲームができなかった」と自信をなくした人も「このワークショップで何を学んだんだろう……?」と不完全燃焼になっている人もいるかもしれません。そんな参加者の気持ちを察したかのように、こんなコメントをくださいました。

「よくぞここまで試行錯誤してくださいました。思うようにいかなかった人もいると思いますが、何の心配も後悔も必要ありません。試行錯誤してはじめて、次のステップが見えてきます。面白いプレイにならないとか、ルールが矛盾していたとか失敗したとしても、失敗できたことがとてもよい経験です」

「このワークショップで『私たちは何をしたんだろう』と思っている人もいるかもしれません。でも、やってきたことの意味価値は、その場では決まりません。」

MEdit isLandを冒険した体験は、大人になったころどんなふうに思い出すのでしょう。そんな感慨にひたりながら、26名のみなさんが修了証を受け取ると、なんと……



隠しステージが現れた! 今回は、MEdit Labの小倉先生、發知先生、そして山本貴光先生がそれぞれ独断と偏見にもとづいて、「好きなゲーム」を選びました。特別賞の授与です。

發知先生によるパンダのしんしん賞は、くるりんさんの「病院jobs」が選ばれました。医療専門職をテーマに神経衰弱っぽいゲームです。くるりんさんは、小倉先生とメールをやりとりするなかで、途中まで書き上げたキカクショをまったくゼロにして、別のテーマを選び直すというガッツがピカイチでした。副賞には、非売品の「MEdit ウイルスバトル」を贈呈。

山本貴光先生による「マルジナリア貴光賞」では、HCさんの「病名いくつ言えるかな」と、かめさんの「Stress Fighting」が選ばれました。
「私は第1回のワークショップで、『失敗上等』と申し上げました。まず作ってみる、作ってから考える。失敗してもいいからどんどんやっちゃおうぜ、という気持ちが大事なクリエイター・スピリットだと思っています。お二人の仕事からは、その気持ちがひしひしと伝わってきました。」山本先生のクリエイター魂を刺激したお二人には、ご著書『マルジナリアでつかまえて②』が贈呈されました。

そして、おしゃべり病理医賞はピーチさんの「バトル!in the 手術室」が選ばれました。

小倉先生は「とにかくいろいろ好きでした」と開口一番のコメント。ピーチさんは、第2回ワークショップのなかで、誰かが見つけた「医療現場における清潔不潔」をテーマに選定して、オセロゲーム風で仕立てました。

「ゲームづくりのプロセスのなかで、偶然出会ったものを自分のものにするという『セレンディピティ』が光っていました。チャンスをつかんでいく軽やかさが素晴らしい」と、選考理由を話しました。副賞には、おしゃべり病理医の著作2冊が贈られました。

修了証・特別賞の授与が終わり、熱気が冷めやらぬなか、發知先生と小倉先生がゆっくりと話し出しました。  

「みなさんのお手元には、『このワークショップでできなかったこと』をまとめた資料があります。今日のような表舞台では、できたことが共有されることが多いですが、できなかったことを振り返ると深い学びへとつながります」今回のワークショップ体験を振り返るよう、そっとうながす發知先生。

そして、小倉先生が話し始めました。

「今回のワークショップ、『思ってたのと違う』と感じた人が多かったと思います。医学のワークショップといえば、実際の医療現場の写真を見たり、体験を聞いたりして、医学の知識が学べるものだろうと思った人がほとんどだったと思います」

「でも、MEdit Labではそうしませんでした。私たちは、ほんとうに学ぶべきことは、医学知識ではないと思ったんです。みなさんに身につけてもらいたい力は、『自分でテーマを設定して、自分が問いを出し、そして学び続けるという力』です」

医学の専門家ではない高校生や大学生のみなさんが、医学のゲームをつくる。前代未聞の試みでしたが、きっと参加者のみなさんは「学び方を学ぶ」という学習の真髄に触れてくださったことでしょう。



講義室でのお話が終わると、カフェテリアへ場所を移します。そこでは……

参加者が作ったゲームを、みんなでテストプレイ! クリスマスツリーが飾られ、お菓子がいっぱい配られた空間で、ワイワイと盛り上がります。

「清潔・不潔」をテーマにしたオセロもあれば、 

カラフルなカードで、医療専門職の種類を学べるトランプっぽいゲームもあれば、

適正体重にコントロールするためのカードゲームもあり、笑い声が響きます。想像をはるかにうわまわる盛り上がりっぷり。このゲームなら、場にカードを出すたびに「太らせよう」とか「もういい、太ります!」「やせます」とか、謎の掛け声も生まれたり。

その様子を見ていた山本先生から「手札を場に出すときに、笑いが起きるってすばらしい」とコメントがあるほど。テストプレイのなかで、仲間や山本先生からさらにおもしろくするためのルール提案がなされて、ゲームはどんどんおもしろくなっていきます。

テストプレイするテーブルがあるかと思えば、スポーツ医学研究室の高澤先生(右)、小松先生(左)を囲んで、医療現場のあれこれを聞いてみたり、

 サンタ姿のおしゃべり病理医を囲んで、ここまでのワークショップを振り返ったり。

ツリーあり、お菓子あり、サンタあり、おしゃべりあり、ゲームあり。学びながらのクリスマスパーティが、大盛況のうちに幕をおろしました。

これにて2023年のワークショップは完結です。来年度もMEdit Labでは、ゲームをテーマにしたワークショップを開催する予定です。乞う、ご期待!

写真:小山貢弘  

 

MEdit Lab 順天堂大学STEAM教育研究会
with スポーツ医学研究室 主催

「レッツMEdit Q !」リアル&ウェブワーク
-医学をみんなでゲームする!-

■リアルワークの会場
順天堂大学本郷・お茶の水キャンパス
〒113-8421 東京都文京区本郷2丁目1−1
  https://www.juntendo.ac.jp/access/

第1回2023年6月18日(日) 14時半~17時半 7号館1階 会議室(終了しました:レポートはこちら
第2回2023年8月26日(土) 14時半~17時半 7号館小川秀興講堂&カフェテリア(終了しました:レポートはこちら
第3回2023年10月28日(土) 14時半~17時半 7号館1階 会議室(終了しました:レポートはこちら
第4回2023年12月16日(土) 14時~17時半 7号館13階 大会議室(終了しました)

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【レクチャーまとめ】ゲームクリエイターは意地悪になれ 山本貴光先生のレクチャーまとめ

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投稿者プロフィール

梅澤奈央
梅澤奈央
聞き上手、見立て上手、そして何より書き上手。艶があるのにキレがある文体編集力と対話力で、多くのプロジェクトで人気なライター。おしゃべり病理医に負けない“おせっかい”気質で、MEdit記者兼編集コーチに就任。あんこやりんご、窯焼きピザがあれば頑張れる。家族は、猫のふみさんとふたりの外科医。